KPMG、AIエージェント導入支援に本格参入 生成AI社会実装コンサル始動

更新日:2026.02.24

■ KPMG×AIスタートアップ協業で生成AI実装支援を開始

KPMGジャパンは、東京大学発AIスタートアップのArithmerと協業し、生成AIおよびAIエージェント技術を活用した業務改革支援サービスの提供を開始した。
企業のAI活用がPoC段階に留まりがちな現状を踏まえ、戦略策定から実装、運用、リスク管理までを一気通貫で支援する点が特徴となる。

近年、生成AIの急速な進化により企業のAI導入意欲は高まっているが、技術導入と業務変革を統合した実装モデルは依然として確立されていない。今回の協業は、コンサルティングファームとAI技術企業が役割分担を超えて統合支援を行う象徴的な取り組みと位置付けられる。

■ 生成AI「PoC止まり問題」へのコンサル業界の回答

企業の生成AI導入は実証実験(PoC)止まりとなるケースが多く、全社展開や業務構造改革まで踏み込めていないことが課題となっている。
その背景には、AIの安全性や意思決定責任、ガバナンス体制の未整備といったリスク要因がある。

KPMGはこうした課題に対し、AI技術の導入だけでなく、組織・業務・リスク管理までを包括する「AI社会実装モデル」の確立を狙う。
コンサルティング領域で培ったガバナンス設計やチェンジマネジメントの知見をAI導入プロジェクトに統合することで、PoC止まりの構造問題を解消する戦略だ。

■ AIエージェント導入からガバナンスまでワンストップ支援

新サービスでは、企業固有業務に合わせたカスタマイズ生成AIおよびAIエージェントの設計・開発支援を提供する。
具体的には、全社AI活用戦略の策定、業務プロセスの可視化、投資対効果の最大化に向けたロードマップ策定などが含まれる。

また、AI導入に伴うリスク管理や意思決定プロセスの透明性確保といったガバナンス領域についても支援範囲に含める。
技術導入だけでなく、経営・業務・統制を横断する包括的支援は、コンサルティングファームならではの差別化ポイントとなる。

■ フィジカルAIまで視野に入れた次世代DXコンサルの布石

両社の協業では、マルチAIエージェントによる業務フロー自動化や、AIエージェント自律システム構築のトータルコーディネート支援などのユースケースも提示されている。
さらに、ロボティクス領域を含むフィジカルAIの導入支援や事業性評価、リスク分析まで対象とする点は、従来のデジタルコンサルを超えた領域拡張といえる。

製造、物流、インフラ、リテールなどの産業領域において、AIエージェントによる意思決定・オペレーション自動化は次の競争軸となりつつある。
KPMGの動きは、コンサル業界が「AI導入支援」から「AIによる事業変革支援」へと進化する潮流を象徴している。

■ Big4が狙う“AI実装ビジネスモデル”の本質

今回の協業は、Big4系ファームが生成AI領域で実装フェーズに踏み込む戦略転換の一例と見られる。
従来、生成AI領域はテック企業主導で進展してきたが、企業全体の業務改革には戦略設計・組織変革・リスク管理が不可欠であり、コンサルティングファームの関与余地は大きい。

KPMGはAI技術企業との連携を通じて、戦略立案だけでなく「実装収益化モデル」の構築を狙う。
これは、コンサル業界における次世代成長領域としてのAIコンサル市場の本格拡大を示唆する動きといえる。

参考:KPMGジャパン、Arithmer社と協業し、生成AI やAIエージェント技術等を活用した業務改革サービスの提供を開始

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