戦略コンサル思考をAI化、中小企業向け「ばんそうAI」提供開始
■ 中小企業向けに戦略コンサルの知見をAIで提供
株式会社ばんそう(BANSO)は、経営判断を支援する生成AIサービス「ばんそうAI」を2026年2月27日に提供開始する。
同サービスは、鹿児島大学大学院理工学研究科 知能情報処理研究室との産学連携により開発され、主に中堅・中小企業やスタートアップ経営者を対象とする。
ばんそうAIは、トップクラスの戦略コンサルティングファームの思考プロセスをAIに組み込み、経営者の意思決定を支援することを目的としている。

■ 「答え」ではなく「問い」を返す生成AI
ばんそうAIの特徴は、単に回答を提示する生成AIではなく、経営者の思考を促す「問い」を返す設計にある。
戦略コンサルティングにおける壁打ちのプロセスを再現し、課題の構造化や論点整理を支援することで、経営者自身が意思決定に至るプロセスを重視している。
■ 学ぶ・相談する・決断するの3機能
● 経営知識を学ぶ
財務・人事・マーケティング・ITなどの経営領域について、MBA教材や外資系コンサルの知見をベースに体系化されたナレッジを提供する。
情報源を厳選し、生成AIにおけるハルシネーション対策も講じているという。
● 戦略相談の壁打ち支援
経営課題や事業戦略について対話形式で相談でき、戦略コンサルの思考プロセスを踏まえた論点整理の問いを提示する。
24時間利用可能な経営相談パートナーとしての利用を想定する。
● 意思決定支援のAI議論機能
賛成派と反対派の2つのAIエージェントが議論を行い、リスクや代替案を提示する。
経営データを踏まえた意思決定支援を行う仕組みとなっている。
■ 補助金情報や業界ニュースのレコメンド機能
付帯機能として、業界ニュースの推薦や補助金・助成金情報のマッチング・申請支援も提供する。
相談履歴に基づいた情報レコメンドにより、経営者の意思決定に関連する情報提供を行う。
■ AIと専門家を組み合わせたハイブリッドモデル
ばんそうAIはAIだけで完結せず、専門性が必要な場合にはBANSOの専門家ネットワークから専門家を紹介する。
AIの即時性と人間の専門知識を組み合わせたハイブリッド型の経営支援モデルを掲げる。
■ 戦略コンサル知見の民主化を狙う
日本企業の約99.7%を占める中小企業は、高額な戦略コンサルティングサービスへのアクセスが限られている。
同社は、経営ナレッジへのアクセス格差の解消をビジョンとして掲げ、「人とテクノロジーで日本を元気にする」ことを目指すとしている。
代表の松田克信氏は、Deloitte、Roland Berger、PwCなどの戦略・総合コンサルティングファームでパートナーを務めた経歴を持ち、その知見をAI化した点が特徴となる。
■ 業界の位置づけ
ばんそうAIは、単なる生成AIツールではなく、戦略コンサルティングの思考プロセスをプロダクト化する試みと位置づけられる。
コンサルティング知見の民主化を掲げるプロダクトは海外でも増えており、国内市場においてもAIによるコンサルティング代替の実用化フェーズに入った象徴的事例となりそうだ。


