アビーム、BPX本格拡張へ—“AI前提の業務変革”を共創モデルで加速

更新日:2026.02.04

[参考]アビームコンサルティング、企業変革を加速する共創型BPX事業を強化

コンサル業界で進む「BPX再定義」──戦略×実装×運用を束ねる新潮流

コンサルティング業界ではここ数年、「DX」という言葉が急速に色あせる一方で、BPX(Business Process Transformation)という概念が再び前面に出てきている。
背景にあるのは明確だ。
戦略だけでは変わらない。システムだけでも変わらない。現場運用に落ち切らなければ、企業は何も変わらない——この現実が、あらためて突き付けられているからだ。

特に生成AIの普及以降、企業の業務は「デジタルをどう使うか」ではなく、「AI前提で業務そのものをどう組み替えるか」というフェーズに入った。
この文脈において、BPXは単なるBPOの高度版ではなく、企業変革そのものを担う概念へと変質しつつある。


アビームが打ち出す共創型BPXとは何か

こうした流れの中で、アビームコンサルティングが発表した共創型BPX事業の強化は、業界全体にとって象徴的な動きと言える。

注目すべきは、「BPX=業務委託」ではなく、

  • 戦略設計
  • 業務プロセス再構築
  • AI・データ活用
  • 実行・運用・定着化

までを一体で提供するモデルを明確に打ち出している点だ。

これは裏を返せば、従来のコンサルティングが暗黙のうちに避けてきた
「実装後の責任」や「現場成果へのコミット」に、正面から踏み込む姿勢でもある。
コンサルが“描く側”から“一緒に回す側”へと役割を拡張しようとしている、と言っていい。


NECグループ連携が示す、コンサルの「実装責任」の変化

今回の発表で、もう一つ見逃せないのが、NECビジネスインテリジェンス、NEC VALWAYとの連携だ。

この連携は単なる人材補完やリソース確保ではない。
むしろ、

「コンサル単独では、もはや変革は完結しない」

という業界側の自己認識が、はっきりと表れた動きと言える。

業務プロセスの変革は、設計よりも運用フェーズの方が圧倒的に難しい
AIやデータ活用も同様で、PoCや構想段階では成果が出やすいが、全社展開・定着化では失速するケースが後を絶たない。

だからこそ、オペレーションを知り尽くしたプレイヤーとの共創が、BPXの成否を分ける時代に入っている。
これはアビームだけでなく、他の総合系・外資系ファームにも突き付けられた現実だろう。


効率化の先へ──AI時代のコンサルに求められる価値創出モデル

今回のBPX強化が示唆するのは、コンサル業界そのものの価値定義の変化でもある。

かつてのように、

  • 分析を行い
  • スライドを納品し
  • 実行はクライアント任せ

というモデルは、AI時代において急速に競争力を失いつつある。

代わりに求められているのは、
「成果が出るところまで一緒にやる」
「業務が回り続ける状態をつくる」
という、より泥臭く、責任の重いコンサルティングだ。

アビームの共創型BPXは、そうした方向性を先取りする動きと捉えられる一方で、
同時にコンサル業界全体が避けて通れない“覚悟の問い”も投げかけている。

果たして、

  • 実装と運用にどこまで踏み込めるのか
  • コンサルは「高付加価値人材」であり続けられるのか

BPXを巡る競争は、価格や人月ではなく、変革を背負えるかどうかという次元へ移行し始めている。

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